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BtoBのwebサイトリニューアル。見込み客担当者視点になって最適解を探す。

2020年11月28日 2020年12月10日

たぐと申します。
東京のweb制作会社でプロデューサーをしています。

今回は、webサイトリニューアルを担当するwebディレクターの方向けに書いてみようと思います!

例えば、とあるBtoBのサービスを展開している企業があるとして、
自分がその会社からwebサイトのリニューアル提案をweb制作会社として求められた場合、みなさん、どのようなことを考えるでしょう。。

私の場合こんなことを考えるてるなぁ、、というものを言語化してみようと思い、この記事を書いています。

参考になるかどうか分からないですが、早速いきましょう。

サイトを閲覧する企業担当者の目線が重要。

結論として、ひと言でいうと、BtoBの企業サイトのリニューアルは
サイトを閲覧する企業担当者の目線が重要。
ということです。

サイトを閲覧する企業担当者とは?

それは、とある自社のビジネス課題を抱えていて、それを解決するソリューションを探している人です。

若手の方かもしれませんし、中堅の方かもしれません。

では、次にそのような企業担当者の目線とはどういうことでしょうか。

それは、その企業担当者がどのようなことをニーズや感情を持った状態でソリューションを探しているかということです。

例えば次のようなことです。

  1. 担当者は、決裁者のことを考えながらサービスを探している。
  2. 担当者は、何度もサイトに訪問して、意思決定している。
  3. 担当者は、成功イメージを持って、安心したい。
  4. 担当者は、価格がわからないものを候補にあげにくい。
  5. 担当者は、選択肢を持っておきたい。
  6. 担当者は、できるなら探したくない。
  7. 担当者は、サービスベンダーの信頼性も見る。
  8. 担当者は、決裁者に口頭で説明したくない。
  9. 担当者は、意思決定したら、スムーズに問い合わせたい。

「サービスを探す担当者」と「承認する決裁者」は別。

大事なことは、その担当者は決裁権を持っていないことがほとんどですよ、ということです。

となると必要なことは何か?

担当者に理解してもらうことを第一に考えつつ、その先の決裁者が判断しやすい情報提供が必要。

ということです。

担当者は、決裁者のことを考えながらサービスを探している。

検討には時間がかかる。再訪を意識する。

その企業担当者の行動としてはどのようになるでしょうか?

大前提として「初回訪問でコンバージョンなんかしない。」と考えるべきです。

担当者は、情報収集をし、比較検討をするので、比較されることを前提に考える必要があるということですね。

比較をされたときに候補に残してもらう。

そういうイメージを持つ必要があります。

候補に残してもらうには?

そのためには、他社との差別化ポイントが明確な方が良いです。

まさにブランディングと言い換えても良いと思うのですが、そこで他社との違いがメリットとして明確な方が、候補として残りやすいですよね。

担当者は、何度もサイトに訪問して、意思決定している。

ちなみに、1回でコンバージョンされると勘違いしている方が、
「フォームから離脱しないようにそこから逃げるリンクは外しましょう。」とか言ってたりしますけど、個人的には反対。

もちろん、フォームの中で、どこ行くかわからんリンクがごちゃごちゃ埋め込まれているのだったらそれは大きな問題です。
でも、ヘッダーも消しましょうとかいうのは反対。

とりあえず、どういう入力項目があるかなとか、簡単に申し込めるのかな?
とかを確認するためにフォームを覗くことくらいあるでしょう。
問題は、わけわからんUIを提供してしまうことであって、そこが整理されたUIを提供できてるんであればそれは問題ないってことです。

そういう目線で設計者はサイトを見ましょう。フォームに行ったあとで「あ、製品のあの情報ってどうだったっけ」ってことって普通にあるし、そういう時にどこにもいけなかったらそれこそ本当に離脱されます。

それだったらサイト内に居続けていただくための動線として、ヘッダーのグローバルナビに残してあげた方がメリットだと思うのですよね。

導入前、導入後をイメージできる情報が必要。

機能訴求だけじゃなく、導入手順の情報は有効です。

簡単に導入できますよ!ってアピールはしてあげたほうが良いですね。

逆にその手順が難しかったとしても「こうすればできますよ」ってことは情報として必要だと思います。

導入までをイメージできれば、
わからない、という一つの不安を解消できるからです。

また、導入手順にあわせて、導入事例を入れることも有効です。

それで導入後のイメージができます。

また、導入事例を見る人は、「自社に導入するとしたら・・・・」と
その他社事例を自社に置き換えて見ています。

だとすると・・・

  • なぜ導入しようと思ったのか。
  • 導入の障壁になったものはこんなことだった。
  • 実際こういう形で導入した。

そういう実際に導入するまでの具体的なステップにも触れてあげると良いですね。

「導入後○が○%アップしました」って導入後の成果の話も良いのですが、導入前の話も事例として含めてあげると、導入を検討している会社にとってはありがたがられます。

担当者は、成功イメージを持って、安心したい。

価格は可能な限り提示する。

BtoBのサービスだと価格を出していないケースが多いです。

恐らく、カスタム対応やいろんなプランがあるからだと思います。
予算にあわせた対応ができる、とか。

ここは賛否あるかもしれませんが、個人的には価格は出すべきだと思います。

およその範囲だけでも。

もし出せないならどういう条件が整えば出せるのか、どうやったらその情報がもらえるのかは開示しておくべきと思います。

「いくらですか?価格帯は?」という問い合わせをすることは、企業担当者としては最後の手段です。

サービス提供会社からすると、見込み客からの問い合わせなので「ご挨拶にお伺いします!」とか「営業がご説明にあがります!」とか見込み客にリーチできたと歓喜しそうな状況ですが、企業担当者側からすると、まだ検討段階で候補をあげているに過ぎない状況だったりするわけです。

だとすると、企業担当者側の心情として

「今来られてもな・・・」

となるのは想像に難くないはずです。

そこはユーザー目線で考え、検討段階のユーザーには、その検討段階に見合った情報提供が必要だと思うのですよね。

価格が選定要素の一つである以上、それがないことでそもそもの最初の比較対象から漏れる可能性もありますから。

ただ、そこは競合他社の状況もあわせて考えると良いと思います。

少なくとも他社が出しているのに自社が出していないのはまずい状況です。

担当者は、価格がわからないものを候補にあげにくい。

選択肢を提示する。

1つの製品でも複数のプラン提示が望ましいです。
「これ買ってください」よりも「どちらにしますか?」という訴求です。

もちろん、実際のサービスで、そういうプランを持っていないケースもあるでしょう。

ただ、同じサービスでも、利用期間や導入方法で選択肢を与えることはできるはずです。

1年使うなら、10年使うなら、、といった期間でのプラン。
既存顧客向けに使うなら、新規顧客向けに使うなら、といった利用シーンのプラン。

要は、利用シーンをイメージしてもらいつつ、
A or Bというイメージを持っていれば、決裁者に話がしやすいんです。
「Aのパターンが理想ですが、Bのパターンでも利用できます。」
みたいな話ができると、「Aだけしかできない」という印象よりも良い印象を決裁者に持たれやすいはずです。

プランを提示できないか。
松竹梅パターンを提示できないか、ということをサービス提供会社側は意識すべきと考えます。

担当者は、選択肢を持っておきたい。

Google検索で一発でマッチさせる。サイト内でさらに検索させない。

機能で探すのは明確なニーズをユーザーが認識している場合のみだと思います。
「サービス」を企業サイトの複雑な絞り込み検索機能とかでは探さないと思った方がいいです。

もちろん、検索機能はサービスやソリューションの数によるとは思いますけどね。。ただ、BtoBのサービスの場合、数百というようなサービスを持っている会社は稀だと思います。

だったら、ツリー型に階層を下ってもらう方がわかりやすい場合も多いのではないでしょうか。。

マンション探してんじゃないんだよ・・・と。

いきなり検索機能がドーンとあるよりは、最新のサービス情報とか、人気のサービスを訴求するとかメリハリある見せ方をしてあげた方が良いのではと思います。

担当者は、できるなら探したくない。

回遊動線を貼る。その中でアップセル、クロスセルを狙う。

製品のレコメンドをお忘れなく。

これは既存顧客にも有効な情報だと思います。

レコメンドされたサービスの方が、ユーザーにマッチする可能性もありますしね。関連情報を出す、という考え方は必要です。

サービス、事例、ナレッジそれぞれは関連付けられることがほとんどなので、それらを「関連リンク」や「タグ」で動線を繋ぐわけです。

また、ちょっと別の話ですが、

サービスを提供する会社は、自社の信頼性・権威性も意識しましょう。
サービスを求める担当者の悩みを解決できる情報が最優先ですが、最終的には依頼して問題ない会社かどうかという視点で、企業情報そのものも見られます。

サービスの継続性、会社の継続性は、サービスを探す担当者にとって一つの安心材料になります。

なので、会社情報や会社のポリシーへの導線を大々的に出す必要はありませんが、提供会社、運営会社がどこか、ということがわかる導線は必ずつけるようにしましょう。

担当者は、サービスベンダーの信頼性も見る。

ホワイトペーパーは有効。

ホワイトペーパーは有効です。

なぜなら、その資料を元に担当者が上長に承認取りやすいからです。

そして、そのホワイトペーパーはメリットやスペックが端的に記載されているものが望ましいと考えます。

可能なら競合他者との比較ポイントなども明確だと、その資料を元に、決裁者が判断しやすくなりますね。

また、その資料のフォーマットについても少し触れておきます。

理想はデザイナーがデザインしたものですけど、PowerPoint等で作成し、それをPDF化したものでも問題ありません。
なぜならそれなりに更新されるものだから。

サービスの訴求ポイントや、実績データなどは都度更新が入るものです。
なのでwebサイトはもちろんそうなのですが、ホワイトペーパーも更新される前提で考えましょう。

※決裁者の背中を押す資料、という位置付けで考えるべきと思う。なので重厚なものは不要。

担当者は、決裁者に口頭で説明したくない。

ちなみに、ホワイトペーパー資料のダウンロードのためにメルアド入力させるのはメルアド獲得という意味で一見有効そうだが、慎重にした方がいいと思う。

なぜならその1ステップで、購入や問い合わせアクションを躊躇されたら意味がないから。前提としては、理解に繋がっていない状況での出し惜しみは無意味。

webサイトに掲載されている情報で「課題解決できそう」という確信を得られるというのは前提条件なので気をつけましょう。

コンバージョンの動線。お問い合わせ?相談?購入?

ページの中にごてごてとコンバージョン動線を貼りまくるのは反対です。
なぜならBtoBのサイトは概ね高額商品が多いから。

衝動でボタンを押して購入アクションにつながることなどありません。

ヘッダーにはお問い合わせ動線を、ページの一番下部には、ページで紹介されているサービスに紐づくお問い合わせ動線が明確にわかる形で配置されていることが重要です。

それがきちんと認識できる形で置かれているなら、あちこちに置く必要はない。

フロートで追従とかも個人的にはお勧めしません。
それで画面の表示領域が狭くなるのはユーザビリティ低下につながる。
また、複数おくべきではない、という話と同様、衝動的に買うものではないので。

あと、高額商品のコンバージョンは「問い合わせ」ではなく「相談」。「営業担当に繋ぐ」といったラベルの方が良いケースもあります。
ユーザーの感情にあわせて動線のラベルを検討するべきだと考えます。

担当者は、意思決定したら、スムーズに問い合わせたい。

まとめ

こちらで全部というわけではないですが、BtoBのコーポレートサイトの提案を求められた場合、自分は、そのターゲットユーザーである「企業側担当者」の心情イメージしながら提案を考えることが多いです。

企業担当者は、個人ではありますが、法人という中の1個人であり、担当者個人ですべてを決定することはできません。だとするとすごく慎重になりますし、検討期間も要します。

個人向け商品のように、「お、いいじゃん」で購入には踏み切れない。
社内承認を取らないといけないし、比較検討をしないといけない。
そういうことを考え、企業の担当者に寄り添うと、より感情に響き、成果に繋がりやすいwebサイト提案に近づくのではと思います。

まぁ若干偏見とか偏りとかもあるかもしれませんが、私個人は、このあたりを気にしながらやってます、というイチ意見として見ていただけると・・・。

参考になると幸いです。