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取材と撮影。手順と注意点。【Webサイト用コンテンツ制作】

2021年06月06日 2021年06月10日

Web制作に合わせて取材、撮影を行うことが以前に比べて増えました。
多くは、クライアントのWebサイトにおける

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こういったコンテンツに使われるものですね。
取材が増えた背景としては、コンテンツによる集客を企業側が重視するようになった結果でしょうか。

Web制作会社はカメラマンやライターを社内に持っていないケースも多く、パートナー会社や、個人のカメラマンやライターに依頼されるケースも多いのではないかと思います。

今回は、Web制作会社のディレクターの方が、取材・撮影を行う場合の手順、注意点について紹介します。結構「取材・撮影ってどうやるの?」って人が多いような気がするので、そのような方の参考になればと思います。

登場人物は以下の5名。

今回のお話の主体はWebディレクターです。
そして登場する人物は以下の5名です。

  1. Webディレクター
  2. カメラマン
  3. クライアント(Webサイトのオーナー)
  4. ライター(インタビューをする人)
  5. 取材を受ける人

なるべく上記の表記で統一してお話します。

1. ライターとカメラマンを手配し内容を説明する。

Webディレクターは、まずはライターとカメラマンをアサイン(手配)する必要があります。ライティングや撮影をまとめて行う会社に依頼することもありますし、個人のライターやカメラマンをWebに依頼することもあります。

アサインにあたっては、以下のような情報が必要です。

  • どういう意図のコンテンツか。
  • 取材対象は何人か。
  • どういうカットが欲しいか。
  • どんなWebサイトか。
  • 取材・撮影のタイミングはいつか。
  • 画面設計書(ワイヤーフレーム)
  • 納品希望日はいつか。
  • 予算

そういったことをまとめてお伝えし、お見積をもらいます。
条件的に合いそうであれば打ち合わせをして上記内容についてすり合わせておきましょう。

2. 事前ヒアリングをシートを作ってクライアントに送付する。

ライターとカメラマンがアサインできたら、ライターの方にヒアリングシートを作ってもらいます。ヒアリングシートは取材を受ける人に事前に書いてもらうものです。ヒアリングシートで取材を受ける人の情報を事前にインプットできます。前提の情報があることで取材の時間短縮にも役立ちます。取材当日はヒアリングシートの内容を深堀りする感じでインタビューしてもらうのが良いでしょう。

3. 想定撮影現場の写真を提供してもらう。

次に撮影準備の話です。
クライアントには
「こういうカットで撮影したい」
ということを予めお伝えしておきましょう。

Webサイトの取材、撮影だと、経験上事前にロケハンまでできないケースがほとんどです。

どういう場所で撮影、取材が可能なのか、クライアントから写真提供を受けておいた方が良いです。

そこで、

  • 映ってはまずいものはないか
  • 光の量はどの程度か
  • どんなアングルだと絵になりそうか
  • 撮影機材の置き場所はあるか

といったことを確認しておきましょう。

あくまで場所の確認なので、綺麗に撮影してもらう必要はありません。

「画角広め」で「できるだけたくさん」

もらっておいた方が良いです。

このあたりはWebディレクターがリードしてくださいね。
クライアントに「どんなカットが欲しいですか?」と聞くのはNGです。
あくまで、「こうしたい」「こうすべき」ということをお伝えした上で、フィードバックをもらうようにしましょう。
※ま、これは取材・撮影に限らずWebディレクターの心構え的なところのお話ですけども。

写真がクライアントから提供されたら、カメラマンにお渡しし、当日の撮影シーンをイメージしておいてもらいましょう。

4. 当日の香盤表をつくる。

Webディレクターは次に「香盤表」と呼ばれるものを作ります。
「香盤表」とは東京映画映像学校のWebサイトによると下記のように説明されている。

ドラマなどの撮影を行なう際に事前に作られたスケジュール表の一種。香盤表には、各シーンごとの登場人物や必要な衣装・小道具・消え物などが事細かく書かれていて撮影を円滑に行なうための重要な資料となる。

予定だけではなく、撮影のために必要な要素が事細かに書かれているということですね。Web制作のための撮影・取材において香盤表に必要な要素としては下記のようなものがあります。

全体

  • インタビュアー(名前、立場)
  • インタビューを受ける人(名前、立場、経歴)
  • 準備時間
  • 休憩時間
  • 解散時間

シーンごと

  • 開始時間、終了時間目安
  • 取材・撮影場所(シチュエーション)
  • カットイメージ
  • Webサイトで使われる場所(画面設計書)
  • 必要な小物

5. 取材を受ける人に当日の依頼をする。

香盤表に記載しきれないことが少しあるので事前に取材を受ける人、クライアントに伝えておきましょう。例えば以下のようなことです。

  • 服装の依頼
  • メイクや髪型のケア
  • 駐車場有無
  • 当日の流れ(香盤表の提供)

例えば現場写真を撮るような場合、作業着を別で準備しておいてもらうのかとか、メイクの手直しはご自身していただくのか、メイクの方を別でアサインするのかできるのか、とかそういうことです。
ただ、Webの撮影においては多く場合において訪問するのはカメラマン1名、ということがほとんどなので、ご自身で対応いただくことがほとんどです。

6. 取材・撮影をする

さて当日です。
当日になってバタバタしないように香盤表を作りましたので安心です。
あとはそれに沿って進められれば問題ないです。

全員揃ったらクライアントの担当者とは今日の流れを香盤表を元に10分程度すり合わせの時間を持ちましょう。

取材と撮影が始まったらWebディレクターは、香盤表を手元に持ち、現場を仕切ります。

撮影についてはカメラマンにお任せして問題ないと思いますが、撮影の順番であるとか、撮影物の抜け漏れがないか、といったことはWebディレクターがチェックしましょう。取材についても、ライターにお任せして問題ありません。
香盤表にそって全てが完了すれば終わりです。

クライアント、取材を受けていただいた方、カメラマンにお礼を言って解散です。

7. データ納品してもらう。

取材、撮影が完了したら、カメラマンとライターに原稿と撮影写真の納品日を改めて確認しておきましょう。写真については、それなりに多くの写真を撮影いただいていると思うのですが、一旦ローデータの状態、もしくは、サムネイル一覧的な状態で一式もらっておきます。カメラマンの方で色補正などを行っていただくのですが、撮った写真すべてについてしていただくわけではありません。
予めて定義した枚数前提で最終的に補正してもらうカットを選定しましょう。
撮影については、選定した写真を最終的な納品データに加工してもらえれば終わりです。

原稿については、内容によりますが、インタビューコンテンツの場合だいたい1週間程度で初稿をあげていただくケースが多いように感じます。
Webディレクターでまず内容をチェックしまずいポイントがあればライターにフィードバックします。問題なければクライアントにチェックしてもらいます。
クライアントチェックと修正対応は、大体2回くらいが限度かなと思います。
この辺りのフィードバック対応回数については、お見積もり提示時に事前にクライアントにお伝えをしておいた方がよいですね。

最近はオンラインでの取材も増えた。

最近は、コロナの影響もあり、ライターは現場にはいかず、オンラインで取材いただくことも増えました。
その場合、ちょっと撮影の段取りが難しくなります。
取材を受ける人は、基本PCやタブレットに向いてお話いただくので、どうしても視線が下に向きがちで、グループインタビュー的なものは特にリアルなインタビューの模様を撮影するのが難しいです。

なので、そこは割り切って、取材は取材、撮影は撮影と切り分け、撮影については、カメラマンが欲しいシーンを現場で作った上で撮影をしてもらった方が段取りとしてはうまく進みやすいです。

ポイントは段取り。

今回はWeb制作における取材・撮影の注意点というテーマでまとめてみましたがいかがでしょう。一番言いたいポイントとしては段取りがすべて、というところです。撮影やライティングはカメラマンやライターがプロなので中身はお任せして問題ないです。Webディレクターが注意すべきは、あらゆる状況を予め予測し、先手を打って段取りを組み立てておくことです。それができてないと取材・撮影当日になって、あれどうする、これどうするが色々と発生してしまいかねません。

段取りは香盤表というアウトプットにし、クライアント、ライター、カメラマン、取材を受ける人とすり合わせましょう。

逆に言えばそれがきちんとできていればあとはそれに沿ってこなしていくだけです。Webディレクターの方の心の平穏にもつながりますので、香盤表、大事にしましょう。